田舎暮らしのサバイバルシミュレーション

ガソリンがないと自然と仕事を行き来できない世界
kakijiro 2026.03.01
誰でも

アメリカがイランを攻撃した影響で、日本における石油輸送のほとんどを担うホルムズ海峡のルートが封鎖されてしまった。友人からの連絡で、すでにガソリンスタンドに駆け込む人が目立っているそうだ。

目先の数百円で済めばいいけれど、経済が停滞し、輸入コストは跳ね上がり、物流のコストが押し上げられたら、生活が立ち行かなくなるのは明白だ。

国内200日分は備蓄されてるというけれど、停滞した分のツケは必ずコスト跳ね返ってくるだろう。車のガソリン代よりも、経済全体の血液としての石油パワー依存はどうしようもないレベルで、食料自給率がカロリベースで約38%の日本は脆弱すぎるのである。

ただでさえスーパーの価格が高いし、おにぎりが200円で、お〜いお茶が数十円値上げするなんて騒いでいた数日前の感覚が吹き飛んでしまう。事態がいい方向に向かえばいいけれど、標高700mの山奥暮らしをしていて、「ガソリンがないと基本なにもできない世界」でもあるなと静かに考えている。

経済が息をしていて、会社を経営している限りは、仕事に必要なガソリン代はある程度経費で吸収できるだろう。仮に1リットル=300円になっても、自宅からオフィス、自宅からスーパー、自宅から取材まではなんとかなるかもしれない。ただ、そんなことになったら国内消費は信じられないほど落ち込むだろうし、不景気の風は強くなり続けて、そもそも仕事がなくなったらおしまいである。

元々、EV車の導入を考えていたので早めに乗り換えてもいいかもしれない。電源ポータルは3万円ぐらいで設置できるらしい。ガソリン価格が上がり続けたときに、身近な用事はEV車で済ませられたら、ガソリン代とのコスト差分を考えるたびにガッツポーズが出るかもしれない。まぁ、これは日本国民のほとんどが考えるし、そのために300万円以上のローンを組む馬鹿さ加減も正直ある。経済が死んだら返済もくそもない。

逆に田舎町の特権としては、土と水があることだろうか。この安心感は強い。自宅は薪ストーブがあるし、家の前にはDIYのピザ窯がある。薪だってそれなりにあるし、追加で買ったり、薪割りに向き合う時間も悪くない。キャンプ道具として買った焚き火台や鍋を使えば、サバイバルシーンとしてはなんとかなる気がする。1歳4カ月の娘との暮らしを考えたら、都市生活よりも安心材料は多い。

徒歩やチャリで移動可能な都市生活のメリットはあるものの、外から食料を輸送しているだけのシステムはかなり脆弱といっていい。インフレが進んで、食料が足りなくなって、価格を大幅に値上げする一次生産者がいてもおかしくない。所得の高い人たちはそれでも飛びついて確保するだろう。

だがしかし、そんな状況でホワイトカラーの仕事は機能しているのか。どのレベル感で経済危機を捉えて、戦争のリスクを読み取るのか。とてもむずかしい。インフラ整備、鉄道・交通、ITサイバーセキュリティ、医療、教育、一次産業に関わる仕事だって止められるわけがない。このあたりのシミュレーションに意識を向ける機会なのだろうな。

とりあえず保管スペースはあるので、備蓄米として玄米を30kg買うことにした。3カ月ぐらい死なないラインが小さな安心感を生む。意外と知らない人多いけれど、玄米の方が保存がきくし、精米すれば当たり前だが白米になる。今年は水不足も深刻なので、また米不足なる予感がするので買っといて損なし。水と火と米があれば死なない。

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