なぜニュースレターを始めるのか?
肩書きはいつだってむずかしい。ここ数年は生きて稼いでいくための役割が世の中で増えている印象があるし、自分としても長野で事業をどんどん増やしてるし、一言で自己紹介ができなくなってきている。肩書き迷子と肩がぶつかることも増えてきた。一体、なんなんだ。
あえてこのニュースレターでは、経営者の鎧を脱ぎ捨てて、作家/編集者の徳谷柿次郎と名乗りたい。もはや社長の役割は割に合わないし、リスクも孕んでいる。法人の仕組みは活用するけれど、社会通念としての「よっ!社長!」といった実態なき権威性に足を引っ張られる時代じゃなかろうか。銀行からの借り入れはあるし、10年近く続けた信用は都合よく引き出せばいい。2026年は「個人」としての自分を伝えていきたいなと思って、この文章を書いている。
まわりでもニュースレターを始める人がちらほら出てきていて、同時にSNS引退を宣言した友人もいる。彼から時折届くニュースレターを読むのが楽しみになってきていて、SNSを通して読む発言とメールの中に綴じた発言の印象がこんなにも違うのはなんなんだろうか? とてもおもしろい現象だなと感じていて、noteの有料サブスクとはまた質感が違うように思う。
ニュースレター独特の立ち位置は古くはメルマガと変わらないはずなのに、特にこの「The Letter」の質感はとても好意的に思えて始めることにした。きっかけは燃え殻さんのニュースレターだ。どれだけフィルタリングをかけてもスパムメールで汚染され続けるメール欄に、一際輝いた個人の意思が届けられる気持ちよさたるや!
仕事の相談なんてほぼきやしない普段のメール欄。会社の問い合わせフォームは営業ばかり。開くたびに暗澹とした気持ちになる。あとは本が売れたときの通知にアドレナリンが出るぐらいだろうか。まぁ、なんかとてもいいなと思ったぐらいのことである。ペイウォールという有料で守られた場所に、淡々となにかを届けていく。心理的安全性の高い場所で祈っているような感覚になりそうだ。
これまで個人の日記は「クラフトインターネット」という概念を唱えて個人ブログで約2年続けてきた。ひとつの集大成として自著『いきなり知らない土地に新築を建てたい』を出版したばかりでもある。ここらで一区切りつけて、もう少し外側に意識を向けた新たな領域を開拓したい気持ちが募ってきたのも大きい。
さらにウェブメディア「greenz.jp」の編集長・増村江利子さんとの往復書簡的な連載も始めることとなって、これはニュースレターを始めるしかないなとなった次第だ。いまのところとても書きやすい。文字数も同時に表示されて気持ちがいい。あとは読者の反響があれば、きっと続けることができる。みなさん、よろしくお願いします。序盤は無料公開で登録者を募りつつ、有料に切り替えていけたらいいなと思っています。
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